風のブログ

風のように吹いて消えゆく

ラブ…

通りの真ン中に デンと

大きな…

大きな…

真黒の 黒ラブ…


老いた背を少し丸めて…


近づきながら 意識をよせる


見上げた 聡いその瞳…


どこまでも 主人を慕う

その瞳に 誠意が映る…


なぜだろう…


見知らぬ君のその誠意が

心とともに…

伝わりゆくのを 今 感じた…

文字を書いてほしい…と

あなたが言った


美しい文字を 書きたい…と

心から願った


墨を擦り 小筆を備え

何日もかけて… 手本を探した


けれど…


日が経つにつれ

あなたのとても大切にしているものに

わたしの 筆が入る…ということが

怖くなった


映画の中の文様がふと

あたまにうかぶ…


小事を軽んじず

至誠を尽くせ…

至誠を尽くせば…誠となる


人の想いは どこへ流れていくのだろう

bird call

わかっているのに

知らんぷりで

言葉にしない

あなたの 頭の良さが好きだ


それは…


怪我をしたときの

息を吹きかけながら

そっとしておくのに 似ている


取り立てて

目新しいことのない毎日に


あなたの言葉が

不器用なわたしの中に

話してもいいんだよ…と

呼びかけてくれる


少しずつ…少しずつ

何年もかけて わたしたちは

近くなった


ポトリと落ちた小さな種が

少しずつ 大きくなるように



とらのまき…に感謝をそえて